日記のような、メモのような。

私が思ったことの記録です。

黒い会社と黒い労働者

 数年前から「ブラック企業」という言葉が一般的になってきて、不当に労働者を搾取する企業は「ブラック認定」をされるようになりました。残業が月間150時間以上とか、いくら残業しても残業代が支払われないとか、ひどいところになるとタイムカードに退勤の打刻をさせてから残業させるとか、その結果過労自殺に追い込まれるなんて話もありました。

 そういったブラック企業の話題から派生して、「労働法」や「労働者の権利」に注目する人々が出てきて、そもそも多くの企業が労働法を遵守していない現状も浮き彫りになってきました。たとえば、有給休暇の取得は「労働者の権利」ですが、日本人の有給取得率は、昨年やっと50%を超えた程度です。会社側が意図的に有給を申請しづらい職場環境を作り上げているところもあり、弱い立場の労働者にとって、強引な権利行使はためらわれる状況が続いてました。

 ところが、ここ数年はこれまでの労働環境が改善されてきてます。原因は人手不足による労働の売り手市場化と、最低賃金の引き上げです。外食産業、コンビニなどは慢性的な人手不足に陥っており、労働条件を引き上げてます。また、2,019年4月から順次施行される働き方改革関連法によって、「労働者の権利」の行使の一部が「企業の義務」になります。残業もこれまでより制限されるようになります。

 このような背景によって、労働環境は改善されつつありますが、最近は労働の義務を果たさない労働者や、過度に権利を主張する労働者が目立つようにもなってきました。「ブラック労働者」と命名されているようです。就業時間中に手を抜いて残業し、残業代を稼ぐ労働者や、バイトテロなどの不祥事で会社の名誉を傷つける労働者をブラック労働者と呼んでます。

 コンプライアンス法令遵守)やCSR(企業の社会的責任)という言葉は一部の超優良企業(ホワイト企業)のものでしかないように、すべての人が善良な労働者というわけではありません。相手をブラックだと言う前に、まずは我が身を振り返るべきでしょう。おわり。