日記のような、メモのような。

私が思ったことの記録です。

検察庁に行った(長文です)

検事さんに呼ばれて検察庁へ行きました。

なぜそんなことになったのか、事の流れを簡単に説明すると、少し前にある人(Aさん)から電話で「殺す!」って脅迫を受けたので、警察に相談し、被害届を出しました。詳細は書けないのですが、私以外にもAさんから同じような嫌がらせを受けた方が数名いたそうで、事件として取り扱うことになり、警察で調書を取られました。調書を取られたのは初めてです。最初、私は事件のあらましを話したのですが、私が話したことに対しての質問がとても細かくて驚きました。「Aさんから脅迫電話があったのが何時何分で、その時私はどこにいて何をしていたのか」「Aさんとはいつからの知り合いでどういう関係なのか」「電話の声は間違いなくAさんだったのか、なぜAさんだと断言できるのか」「なぜAさんはあなたにこのような電話をしてきたと思うか」「Aさんを罰してほしいという気持ちがあるのか」「今後どうなったほうがあなたにとって良いのか」など、およそ事件に関係がありそうなことは全て話しました。そして、数日後に、私が話した内容を刑事さんが調書にまとめて、私に見せてくれました。私が断片的に話したことがちゃんとストーリーとしてまとめられており、大変驚きました。

 

私はこんな感じでその日の出来事を話しました。

私「夕方ごろAさんから電話がかかってきたので、電話に出るといきなり『殺す』とおどされたんです」

刑事「何月何日の出来事か覚えてますか」

私「昨日です。7月15日です」

刑事「電話はAさんの携帯からかかってきました?」

私「公衆電話でした」

刑事「電話に出てすぐにAさんだとわかりましたか?」

私「私に公衆電話からかけてくるのはAさんしかいないので。もちろん声ですぐにわかりました」

刑事「電話がかかってきたとき、あなたはどこで何をしていましたか」

私「自宅で夕飯の準備をしていました」

刑事「時間は覚えてますか」

私「はっきり覚えてませんが、着信履歴があります」

刑事「殺すと言われて、本当に殺されると感じましたか?怖かったですか」

私「本気で殺そうと思っていたのかわかりませんが、とても怖かったです。」

 

そして、調書はこんな感じで出来上がりました。

私は○○市○○町の○○です。7月15日の夕方ごろ、公衆電話から着信があり、電話に出るとAさんでした。Aさんはいきなり「殺す」と私を脅してきました。

まず、Aさんと私の関係についてお話します。

Aさんは5年くらい前に通っていた英会話教室で知り合った知人です。以来月に1度くらい居酒屋で一緒に飲む飲み仲間になってます。去年の12月ごろからAさんから頻繁にお金を貸してほしいと言われ、私はそのころからあまり会わないようにしてました。結局、Aさんにお金は一度も貸しませんでした。そのことでAさんは私をとても恨んでいると、噂で聞きました。

それでは事件の当日のことについてお話します。

夕方ごろ、自宅で夕飯の支度をしていると私の携帯電話に、公衆電話から受電しました。そして、Aさんから「殺す」と言われました。Aさんに殺意があったかどうかはわかりませんし、なぜ私に対して「殺す」と言ってきたのかもわかりません。しかし「殺す」と言われたことで私はとても恐怖を感じました。Aさんの行為に、罰を与えてください。

 

かなり簡略化しましたが、こんな感じの文章でした。私が話をしてから一週間くらたってからこの文章を見せられました。この内容で間違いがなければ、これで被害届(?)を出しますと刑事さんは言いました。刑事さんが書き上げた調書を最初から最後まで目を通し、間違いなかったので署名をし拇印を押して被害届(?)が完成しました。

 

被害届を出してから1週間後くらいに、今度は検事さんに呼ばれました。検察庁に行くのは初めてだったので、とても緊張しました。最近、検事が主役のドラマがありますが、あんなにきれいな建物じゃないし、わりと普通のビルでした。ただ、検事室はドラマとそっくりだったし、検事と検察事務官は男女のペアでした。美男美女のコンビじゃないところもドラマとは違いました。検事はパソコン操作もままならない感じの中年男性でした。

 

話しを戻します。検事室に呼ばれて最初にしたのは、検事さんと検察事務官と私の三人で、警察から検事に送られてきた調書をみて、内容が間違っていないかの確認作業でした。私の本人確認もありました(免許証を見せただけですが・・・)。内容が正しいことが確認できたら、検事さんは文章作成を始めました。内容は、警察が作った調書とほぼ同じですが、おそらく裁判官へ渡すか、裁判で読み上げる文章だと思います。公訴事実がどうこうと言ってましたが、よくわかりませんでした。文章の作成方法が少し変わっていました。PCで作成していましたが、検事さんが話した内容を、事務官がキーボードで入力してました。パソコンの画面が2つあってそれぞれ同じ内容を表示しているみたいでした(私のところからはみえませんでした)。途中、事実と違う部分が出てきたときは、私はその個所を指摘をして修正してもらいました。この作業にだいたい2時間くらいかかりましたが、出来上がった書類は刑事さんが書き上げた調書とほとんど同じものだと感じました。

 

そのあと、検事さんはAさんの人柄や、どんな関係だったのかなどを私に質問してきました。この時の質問は、堅苦しいものではなく、雑談も交えながらだったので、私もいくつか質問することができました。Aさんの今の様子や私の事を恨んでいないか等、いろいろ聞くことができ、とても安心しました。最後に、事件の被害者救済のパンフレットをもらって帰りました。

 

今回私が巻き込まれた事件は、警察からすれば、とても些細なものだったと思います。けれども、警察官の方も検事さんも真剣に、親切に対応していただき、とても嬉しかったです。裁判の日時や判決結果も教えてもらえるそうですが、聞くのが怖かったので、辞退しました。非日常的な事件から早く日常に戻りたいと思いました。

 

ではまた。